【学びLabo】看取りのサインは五感でキャッチ∼その気づきには理由がある!∼
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2022年6月25日
日本終末期ケア協会は、
終末期ケア専門士約350名を
対象にYouTubeライブで
「第9回学びLabo」
を開催しました👏
講師としてお招きしたのは、
がん看護専門看護師
宮武佳菜枝先生✨
テーマは
看取りのサインは五感でキャッチ
∼その気づきには理由がある!∼
です❕
—セミナーの流れは、以下の通りです。—
📌講義前半(約15分)
📌ブレイクタイム(約10分)
📌講義後半(約20分)
📌質疑応答(約40分)
看取りについてのアンケート
まずは、看取りの内容について
事前アンケートを行いましたので
ご紹介します🎵
ある・・・91.8%
ない・・・8.2%
ある・・・94.1%
ない・・・5.9%
・尿量減少
・呼吸の変化
・脈が弱い
・感謝の言葉
・亡くなった人がみえる など
アンケートにご協力いただき、
ありがとうございます‼
多くの方が看取りの経験があり、
看取りに対して何かしらの徴候を
感じ取っているのですね💭
早期死亡前徴候:「そろそろ」だなと思う時期
看取りの徴候を感じる時期には
「そろそろ」と「いよいよ」があります。
「そろそろ」は亡くなる約1週間前で、
「いよいよ」は約3日前です。
では、「そろそろ」と思う時期の
徴候をご紹介します。
・Performance status(PS)の低下
・意識レベルの低下
・水分の嚥下困難
これら3つの徴候は、
ほとんどの患者さんで生じますが
死亡直前とは限りません。
ご家族の方とどう歩んでいくかを
チームで考える時期ですね。
晩期死亡前徴候:「いよいよ」だなと思う時期
「いよいよ」だなと思う徴候は7つあります。
・無呼吸
・下顎呼吸
・チェーンストークス呼吸
・死前喘鳴
・末梢チアノーゼ
・橈骨動脈の触知不可
・12時間の尿量が100mL未満
これら7つの徴候は、全員に出現するとは
限りませんが、出現すると亡くなる時期が
かなり近いことが分かる徴候です。
これらの徴候を
「見て」「聴いて」「触って」「感じて」
看取りのサインをキャッチし、
自分の感じたことをチームで
共有することが重要ですね。
また、患者と家族、
そして医療福祉関係者である私たちとの間の
コミュニケーションも
大切だと分かりましたね。
質疑応答
講義終了後には、質疑応答の時間を設けています😊
今回の学びLaboでは、
非常に多くの質問や感想が寄せられました‼
『先生から見て看取りの時期に
他職種に何か求めることはありますか?』
の質問には
『他職種のみなさん、みなさんは希望です。
最期まで一緒に関わり続けてほしい』
というメッセージをいただきました。
おわりに
いかがだったでしょうか❓
受講後のアンケートでは、
◾講義の中で家族への連絡のタイミングなど、家族との関係の辺りがとても参考になりました。どの時点で家族に来ていただくか、いつも悩むところです。事前に本人、家族の希望を聞いておくことの大切さを改めて感じました。
◾講師の先生もおっしゃっていたように、これでよかったと思える看取りはないですが、経験を重ねる上で、前回にはできなかったことや気付けていなかったことに気をつけてあたるようにしています。
そして、経験を重ねることで、看取りまでの過程がとても大事な関わりであると思えるようになり、そのプロセスを大事にケアにあたっています。
といった意見や感想をいただきました🎵
日本終末期ケア協会では、講義形式はもちろんのこと
参加した人が自分の思いや悩みを話すことで、
明日へのヒントを得られるような
イベントを開催しています‼
今後もさまざまな角度や方法で
学びの体験を作っていきたいと思いますので、
終末期ケア専門士の皆様の
ご参加をお待ちしております
【終末期ケア専門士】について
終末期ケアを継続して学ぶ場は決して多くありません。
これからは医療・介護・多分野で『最後まで生きる』を支援する取り組みが必要です。
時代によって変化していく終末期ケア。その中で、変わるものと変わらないもの。終末期ケアにこそ、継続した学びが不可欠です。
「終末期ケア専門士」は臨床ケアにおけるスペシャリストです。
エビデンスに基づいた終末期ケアを学び、全人的ケアの担い手として、臨床での活躍が期待される専門士を目指します。
終末期ケア、緩和ケアのスキルアップを考えている方は、ぜひ受験をご検討ください。