【JTCAセミナー】在宅緩和ケアのコツをつまみぐい!∼在宅医のエッセンスを添えて∼|一般社団法人日本終末期ケア協会

【JTCAセミナー】在宅緩和ケアのコツをつまみぐい!∼在宅医のエッセンスを添えて∼

2022.12.1 イベント

目次

2022年10月15日

日本終末期ケア協会は、

終末期ケア専門士約200名を

対象にYouTubeを使用した

”JTCAオンラインセミナー”

を開催しました。

講師としてお招きしたのは

清水メディカルクリニック副院長

清水政克様!

テーマは、

在宅緩和ケアのコツをつまみぐい!

~在宅医のエッセンスを添えて~

です。

講義の一部を簡単に

まとめてご紹介いたします!

家族支援とグリーフケアの関わり

家族の考える望ましい死とは

一体どのようなものなのでしょうか

 

 「死が差し迫っても平穏である」

「死が差し迫っていることを家族に説明されている」

「家族がお別れを言える」

「患者が人として肯定されている」 

など

 

これらはすべて、患者さんが

亡くなる前の話となります。

そのため患者さんが亡くなる前から

グリーフケアは始まっており

コミュニケーションを

しっかりとれていることが大切です。

コミュニケーションの機会は

突然やってきます。

「このままだんだん悪くなっていくのですか?」

「もう、私は死ぬのですか?」

突然聞かれると、何を言えば

いいのか困りますよね。


このような場合は、なぜそういうことを

あなたに聞いたのか?
を考える必要があります。


患者さんは職種や担当などは関係なく

あなたに聴いてほしいから話しています。



そんな時、必要なのは

「傾聴」「共感」「とけこみ力」です。

「つらいですよね」と共感できるように、

多職種で連携できることが大切ですね。

 

食支援の大切な意義

通院時は食事を厳しく制限されていたのに

在宅医療が始まって

「今まで我慢していた分、これからはなんでも食べていいですよ」

と言われた場合、あなたならどう思いますか?

ほとんどの患者さんは

喜ぶかもしれませんが、一部の患者さんは

「これまで頑張ってきたのに・・・」

「もう死んじゃうから何食べても良いってことか・・・」

と思う人はいます。

患者さんがどのような気持ちを

持っているのかを聞いて、

それに配慮したサポートを行う

必要がありますね。

質疑応答

講義終了後には、質疑応答の時間を設けています。

終末期ケア専門士の皆さんと

様々な意見を共有できました。

 「本人の気持ちを大切にしながら訪看も入れたいと思ってますが・・・なかなかつながりません。どうしたらいいでしょうか?」

という質問対して、

 「訪問看護についての情報提供と何かあった時のための準備をしつつ、本人のニーズが出てくるのを待ちましょう」

といった回答を頂きました。

おわりに

いかがだったでしょうか。

受講後のアンケートでは、

▪診療所の医師の視点からみた緩和ケア患者の対応方法や、ところどころに見える本音が、すごく楽しかったです。参考にさせていただきます。

▪仕事をするにあたり、患者様やスタッフ、多職種との風通しの良いコミュニケーション能力を身につけることの大切さを感じました。

▪何でも好きな物を食べていいですよ!いつどうなってもおかしくないです!って私もよく言ってしまっていました。言い方を変えるだけで違うと思いました。明日から頑張ります。

▪終末期の患者さんに「もう死にたい」など言われることが何度かあり、いつも逃げてしまい上手く返答ができていなかったので、そういうことを言われたら返す言葉を事前に決めて対応するということはとても参考になりました。

といった感想をいただきました。

日本終末期ケア協会では、

講義形式はもちろんのこと、参加した人が

自分の思いや悩みを話すことで、

明日へのヒントを得られるような

イベントを開催しています。

今後もさまざまな角度や方法から

学びの体験を作っていきたいと思います。

終末期ケア専門士の皆様の

ご参加をお待ちしております。

 

【終末期ケア専門士】について

「終末期ケア」はもっと自由になれる|日本終末期ケア協会

終末期ケアを継続して学ぶ場は決して多くありません。

これからは医療・介護・多分野で『最後まで生きる』を支援する取り組みが必要です。

時代によって変化していく終末期ケア。その中で、変わるものと変わらないもの。終末期ケアにこそ、継続した学びが不可欠です。

 

「終末期ケア専門士」は臨床ケアにおけるスペシャリストです。

エビデンスに基づいた終末期ケアを学び、全人的ケアの担い手として、臨床での活躍が期待される専門士を目指します。

終末期ケア、緩和ケアのスキルアップを考えている方は、ぜひ受験をご検討ください。