認知症とせん妄についてセミナーを開催しました!

2024.2.6 イベント

目次

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「研究者×実践者はワンチーム!~認知症&せん妄をアップデート!~」を開催しました

2023年12月14日、JTCAセミナー「研究者×実践者はワンチーム!~認知症&せん妄をアップデート!~」を開催しました。

講師

東京医科歯科大学大学院保健衛生学研究科
在宅・緩和ケア看護学分野 菅野雄介先生

どんな人にもフラットにお話ししてくださる菅野先生に、研究者としての立ち位置から、せん妄と認知症の見極めや支援についてお話しいただきました。

前半の講義では

せん妄と認知症の基礎知識

研究結果から見えること

せん妄を見抜くポイント

認知症患者のせん妄予防対策

について講義していただきました。

現場では、今目の前に起こっている問題や事象に注意が向きがちで、せん妄と認知症を見極めるのは本当に難しいです。
認知症とせん妄を見極めるポイントとして、

①時間に日ごとに症状が変動する、急に症状がでる
②昼夜逆転
③夜間にかけて症状悪化

があればせん妄を疑いましょう。

また、これらのポイントで認知症とせん妄を見極めるには、普段のその人の様子や変化をとらえる必要があります。
今起きている事象だけではなく、家族から普段のその人の過ごし方や家族が感じている変化などを聞いておくことも大切です。

認知症+せん妄は、患者さんにとっても支援者にとっても多方面から不利益が生じることが研究結果で明らかになっています。

そのため、「治るせん妄はきちんと治す!」ことが大切です。

後半の講義では

せん妄と認知症が併発した時は

「終末期患者のせん妄」と「終末期せん妄」の違い

せん妄対策に有効な、ICTを取り入れたプログラム

について講義していただきました。

「終末期患者のせん妄」とは、予後週~月単位におこるせん妄。

「終末期せん妄」とは、死亡前24~48時間の亡くなる直前に起こるせん妄。

この2つの定義を使い分けることが、せん妄の理解をより深めることに繋がります。
終末期せん妄では、せん妄を改善することよりも、せん妄で生じる苦痛を緩和することに重きを置きましょう。

また、研究の結果、IPadなどICTを取り入れたプログラムがせん妄対策に有効であることがわかったそうです。

受講生の皆さまの感想

Aさん

「せん妄は一時的なものだから時間が経過すればもとに戻り大丈夫!」とあまり重要視してませんでした。しかし本日の講義で、せん妄を見極め、治療することの大切さを知りました。職場でも少しづつ伝えて、せん妄を軽視してはいけないことを、伝えたいと思います。

Bさん

せん妄が見られても「認知症だから仕方がない」「高齢者だから仕方がない」といった言葉でまとめられる事もありますが、そうではないんだ!という事を職場で伝え、共に正しく学び、現場に繋げられればと感じました。

Cさん

せん妄と認知症。正直、ごっちゃになってる部分も有りましたがお話を聴くと「あの時は…」と振り返りと理解ができました。認知症ケアもそうですが「予防」が大切。その為には知識を付ける。又、知識を定期的にアップデート的に学ばなければいけないと再度思いました!ご本人の気持ちに寄り添い少しでも不安を少なくしてあげたいです。

終わりに

せん妄対策は医療者だけでなく、他職種で取り組めるものも多いです。
まずはせん妄のリスクを評価し、せん妄の火種となりそうなことを取り除いていく取り組みがチームとして必要となります。

また、せん妄のモニタリングを家族と一緒にすることは、病状理解を促すきっかけにもなります。
家族に無理な生じない範囲内で一緒に評価していくこと、説明していくことも有効です。

せん妄対策のアプローチ方法には、「あいうえおかく」や、複合的な介入36項目など、現場で取り入れやすいものがあります。
それらには、生活での不快や不便がないか?という五感の視点も盛り込まれています。
せん妄対策には多職種で支援できることがたくさんあるという視点は、現場教育にも活用できるのではないでしょうか。

 

【終末期ケア専門士】について

「終末期ケア」はもっと自由になれる|日本終末期ケア協会

終末期ケアを継続して学ぶ場は決して多くありません。

これからは医療・介護・多分野で『最後まで生きる』を支援する取り組みが必要です。

時代によって変化していく終末期ケア。その中で、変わるものと変わらないもの。終末期ケアにこそ、継続した学びが不可欠です。

 

「終末期ケア専門士」は臨床ケアにおけるスペシャリストです。

エビデンスに基づいた終末期ケアを学び、全人的ケアの担い手として、臨床での活躍が期待される専門士を目指します。

終末期ケア、緩和ケアのスキルアップを考えている方は、ぜひ受験をご検討ください。

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