食べることは、生きること――終末期の食支援を問い直す
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2 月 20 日(金)学びLabo「【食べることと生きるを支えるということ~歯科医師が支える終末期の口腔ケア~ 】」を開催しました。
講師紹介 日本歯科大学 教授、口腔リハビリテーション多摩クリニック 院長 菊谷 武 先生
■ 食べることは「生きること」――参加者の心に残った言葉
本セミナーは、終末期ケア専門士資格をもつ看護師を中心に多くの医療従事者が参加していただきました。
参加者からは「食べることは生きること」「食べることは人生そのもの」という言葉が印象的であったとの声が数多く寄せられました。
リスクを回避することだけに目を向けるのではなく、ご本人の意思やご家族の想いに寄り添いながら、“誰のための食事支援なのか”を改めて問い直す機会となりました。

■ 「安全」という名のパターナリズムに気づく
「安全という名のパターナリズム」という講義中のキーワードは、多くの参加者の印象に残りました。誤嚥や肺炎のリスクを恐れるあまり、“食べさせない”という選択が、本当に本人の尊厳を守ることにつながっているのか――。
参加者からは「責任とは何かを深く考えさせられた」「命のリスクだけでなく、後悔を減らす責任もあると学んだ」といった声が寄せられました。
■ 意思決定支援と、その“後”の支援
セミナーでは“意思決定の支援”だけでなく、“意思決定後の支援”の重要性にも触れられました。
どの選択をしても、唯一絶対の正解はありません。
だからこそ、本人・家族・多職種でプロセスを共有し、納得感をもって支えることが求められます。
「どんな選択でも後悔が残らないよう支えたい」「カンファレンスを大切にしたい」という具体的な行動変容の声も多く見られました。

■ 食べるを支える、食べられないを支える
“食べるを支える、食べられないを支える”というメッセージは、終末期ケア専門士としての在り方そのものを示しています。
食べることは、ご本人のQOLだけでなく、ご家族のQOLやグリーフケアにもつながる――。
現場で葛藤を抱える看護師にとって、大きな支えとなる学びとなりました。
■ 終末期ケア専門士として、現場でどう活かすか
今回の学びは、単なる知識ではなく、倫理観・意思決定支援・多職種連携といった終末期ケア専門士に求められる本質的な力を問い直す内容でした。
「明日からのケアに活かしたい」「自分の関わり方を見直したい」という前向きな声が多数寄せられています。
終末期ケア専門士として、目の前の一人ひとりの“食べる”にどう向き合うのか。
その問いに向き合い続けることが、専門職としての成長につながります。
本協会では、今後も現場に活きる学びを提供してまいります。資格取得を通じて、より深く終末期ケアを学びたい方は、ぜひ試験情報をご確認ください。
【終末期ケア専門士】について

終末期ケアを継続して学ぶ場は決して多くありません。
これからは医療・介護・多分野で『最後まで生きる』を支援する取り組みが必要です。
時代によって変化していく終末期ケア。その中で、変わるものと変わらないもの。終末期ケアにこそ、継続した学びが不可欠です。
「終末期ケア専門士」は臨床ケアにおけるスペシャリストです。
エビデンスに基づいた終末期ケアを学び、全人的ケアの担い手として、臨床での活躍が期待される専門士を目指します。
終末期ケア、緩和ケアのスキルアップを考えている方は、ぜひ受験をご検討ください。