在宅緩和ケアについてセミナーを開催しました!
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2023年9月7日(木)
清水メディカルクリニック理事長 清水政克先生をお招きし、
力を抜いて学ぼう!清水 Dr のカジュアル授業〜在宅緩和ケアの TIPS とその意味〜
と題してJTCAセミナーを開催いたしました!
今回が2回目の登壇です。
昨年 10 月に在宅緩和ケアのお話や医師のトリセツという小話もいただき、 関西のノリがあって楽しく学べた!本音でケアの話をしてくださって勉強になった!とたくさんの声をいただきました。
「楽しんで、笑いながら参加してほしい」とのメッセージとともに、講義が始まりました。
講義の内容はこちら
▶前半講義では、
- 苦痛を伴うケア・処置をいつまでするか
- ケア・処置の始め方と終わらせ方
についてお話いただきました。
▶後半講義では、
・非がんも含めた在宅緩和ケアの実際
・在宅でのケアを見直す
についてお話いただきました。
対話の中で出てきたキーワード
・緩和ケアって何だろう?苦痛をとることは医療の根源。緩和ケアは、終末期の特別なケアというわけではない。
・大切な話をするときには、「メリット・デメリット」などの事実情報+「医療者としての期待・心配事」をいっしょに伝える
・意気込みすぎずに力を抜いて関わること。「決めてもらおう」「全部をわかってもらおう」と思うのは医療者の価値観。
・医者は予後をやや長めに設定しがちな部分がある。看護師の意見をきくことで医師も相違がないと安心する。
・初回訪問の大切さ。届いている診療情報を理解しつつも、再度、自分の目で確かめる。思ったより悪い状況だったとしても、医療者自身も「思っていた状態と違って驚いている」という感情を一緒に伝えてもいい。
・本人が自分で決めることができない場合、家族と一緒に考える。家族が後悔の念や自責の念を抱かないように医療者は言葉を選ばないといけない。
在宅緩和ケアに携わったことがない方も実際を知る機会となり、在宅医の本音も聞ける機会になったのではないでしょうか。
おわりに
受講生からのアンケートでは
・医師が「心配している」という気持ちを表出されると、家族側としては、医師との距離が縮まるような、信頼関係の形成に繋がるようなそんな気がしました。
・深いテーマを、とても楽しく分かりやすく講義してくださりありがとうございました!先生の柔軟性やユーモア、大らかさなどの人間性に、患者様やご家族様はもちろん、医療チームの方々も救われているのではないかなと感じました。素敵な時間をありがとうございました。
・在宅医療に携わっていた時、患者、家族への説明で悩んでいた事柄が講義中で色々出てきていたので、とても勉強になりました。家族と同じ立場でいることを説明に盛り込むのも必要だと感じました。
といった感想をいただきました。
日本終末期ケア協会では、講義形式はもちろんのこと参加した人が自分の思いや悩みを話すことで明日へのヒントを得られるようなイベントを開催しています。
今後もさまざまな角度や方法から学びの体験を作っていきたいと思います。
終末期ケア専門士の皆さまのご参加をお待ちしております。
【終末期ケア専門士】について
終末期ケアを継続して学ぶ場は決して多くありません。
これからは医療・介護・多分野で『最後まで生きる』を支援する取り組みが必要です。
時代によって変化していく終末期ケア。その中で、変わるものと変わらないもの。終末期ケアにこそ、継続した学びが不可欠です。
「終末期ケア専門士」は臨床ケアにおけるスペシャリストです。
エビデンスに基づいた終末期ケアを学び、全人的ケアの担い手として、臨床での活躍が期待される専門士を目指します。
終末期ケア、緩和ケアのスキルアップを考えている方は、ぜひ受験をご検討ください。