【JTCAセミナー】しあわせ視点の不眠ケア∼わたしたちは眠れぬ夜のちいさな演出家∼
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2022年7月13日
日本終末期ケア協会は、
終末期ケア専門士約110名を
対象にZoomを使用した
オンライン上で
「第14回JTCAセミナー」
を開催しました👏
講師としてお招きしたのは、
聖マリア病院 緩和医療専門医
大谷弘行先生✨
テーマは、
しあわせ視点の不眠ケア
∼わたしたちは眠れぬ夜のちいさな演出家∼
です❕
——-セミナーの流れは、以下の通りです。——–
大谷先生の不眠ケアに関する講義 (約30分)
グループワーク (約20分)
グループワークのシェア・質疑応答 (約40分)
講義の一部を簡単にまとめてご紹介いたします!
なぜ人は眠るのか
皆さんはなぜ睡眠する必要があるのか
考えたことがありますか❓
実は、睡眠には脳の代謝物除去を
促進する効果があります😳✨
つまり、眠ることで
脳を洗っているのです‼
患者さんにとっては、脳が洗われて、
さまざまな心配事から
唯一解放されるとても大切な時間ですね
不眠症の治療目標とは
不眠症の治療は、
「夜の寝れなくて困っている」
ことに焦点が行きがちです。
それだけでは、意識がなくなるまで
睡眠薬を強くする、しかなくなってしまいます💦
ここで大切なのは、患者さんはいつ「苦痛」を
感じているのかということです。
寝ている時ではなく起きているときに感じますよね🤔💭
患者さんが起きている時に何を苦痛に
感じているのかを見つけてあげることも、
不眠症の治療目標として
大切だということが分かりましたね‼
グループワーク
患者さんの「しあわせ視点の不眠ケア」のために、
私たちにはどのような演出ができるのか、
についてグループワークを行いました🎶
専門士の皆様同士で様々な意見の共有ができました‼
グループワークのシェア・質疑応答
グループワーク終了後には、
ディスカッションした内容のシェアと
質疑応答の時間を設けています💪♪
今回のJTCAセミナーでも、
非常に多くの質問や感想が寄せられました😌
ここで、終末期ケア専門士の皆様から寄せられた、
不眠患者さんに対する考えや
アイデアを一部ご紹介します‼
▪眠たくなるまで一緒に過ごす。(一緒にテレビを観たり、お茶を飲んだり)
▪リズムをつけるという意味で、朝カーテンを開けて日の光を取り入れ、温かいタオルで顔
拭きをする。夜眠る前も顔を拭いて、カーテンを閉める。
▪起きている患者さんがいたら、まずはベッドサイドに座って同じ方向を向いて、手を握る。
誰かがそばにいてくれるという安心感や、手の温もりがとっても安心する。
▪スタッフ同士の雰囲気がギスギスすると利用者様もイライラしてしまうので、スタッフが
笑顔で仕事ができる雰囲気作りをしている。
▪アロマ ラベンダー、サイプレスなどで、芳香浴する。
「私も実践してる!」
「今後の不眠ケアに活かせそう!」
そういったアイデアやヒントを
見つけることはできましたか❓
おわりに
いかがだったでしょうか。
受講後のアンケートでは、
▪睡眠のケアについて、色々なアイデアを知ることができました。1人ひとりのケアに参考にして役立てたいと思います。楽しいセミナーでした。ありがとうございました。
▪イベント初めて参加しました。目からうろこの講義でした。高齢者が多い地域で夜間クーラーを使わないなど 心地よい眠りに必要な室温が保てないため不眠となるなどの悩みを話し合うことが出来ました。
▪皆さんが眠りを大切に考えケアされてることが共有出来て、気持ちがあたたかくなるイベントでした。
▪先生の語り、夕飯をかきこんでの参加で途中睡魔が…。やはり声は大事と痛感。
ゆっくり、急がせさせずまずはお話伺いからはじめます。
アロマしているスタッフがいるので、何か発信できないか、早速相談してみます!
といった意見や感想をいただきました🎶
日本終末期ケア協会では、講義形式はもちろんのこと
参加した人が自分の思いや悩みを話すことで、
明日へのヒントを得られるような
イベントを開催しています‼
今後もさまざまな角度や方法で
学びの体験を作っていきたいと思いますので、
終末期ケア専門士の皆様の
ご参加をお待ちしております🙆♀️✨
【終末期ケア専門士】について
終末期ケアを継続して学ぶ場は決して多くありません。
これからは医療・介護・多分野で『最後まで生きる』を支援する取り組みが必要です。
時代によって変化していく終末期ケア。その中で、変わるものと変わらないもの。終末期ケアにこそ、継続した学びが不可欠です。
「終末期ケア専門士」は臨床ケアにおけるスペシャリストです。
エビデンスに基づいた終末期ケアを学び、全人的ケアの担い手として、臨床での活躍が期待される専門士を目指します。
終末期ケア、緩和ケアのスキルアップを考えている方は、ぜひ受験をご検討ください。