TNM分類とは?|ステージ(病期)と絡めて解説|一般社団法人日本終末期ケア協会

TNM分類とは?|ステージ(病期)と絡めて解説

2026.3.30 JTCAゼミ

目次

がんと診断されたら、そのがんの大きさや進行度を評価し、がんの病気分類(ステージ分類)を決めます。その病期分類の評価のために、TNM分類と呼ばれる分類法を使用します。

TNM分類とは

TNM分類とは、がんの進行度を評価するための国際的な分類法です。

  • T(tumor):原発腫瘍がどのくらい浸潤しているか
  • N(lymph node):リンパ節への転移とその度合い
  • M(metastasis):遠隔転移の有無

この3つの要素を評価し、その組み合わせによってがんの病期(ステージ)を決定します。この分類は治療法選択や予後の予測に用いられます。

TNM分類は、がんの種類によってその内容や細かさが違うという点を理解する必要があります。臓器によって構造や大きさや、隣接する組織も異なるため、それぞれのがんに応じてTNM分類を確認する必要があります。

TNM分類

まずは基本的なTNM分類から見ていきましょう。

T:原発腫瘍がどのくらい浸潤しているか

TX原発腫瘍の評価ができない
T0 原発腫瘍は認められない
T1―T4 原発腫瘍が認められ、原発腫瘍の大きさや浸潤度で進行度を示す

N:リンパ節への転移とその度合い

NX所属リンパ節への転移が評価できない
N0所属リンパ節への転移が認められない
N1―N3所属リンパ節に転移が認められ、転移しているリンパ節の数や範囲で進行度を示す

M:遠隔転移の有無

M0遠隔転移がない
M1遠隔転移がある

ステージ(病期分類)

これらを総合し、Ⅰ(1)~Ⅳ(4)期までの4段階の病期分類を行います。

・Ⅰ期(ステージI):腫瘍が小さく、発生した臓器に限局している。リンパ節や他の臓器への転移は認められない。

・Ⅱ期(ステージII):腫瘍が大きくなり、隣接する組織やリンパ節にまで達している可能性はあるが、遠隔転移はない。

・Ⅲ期(ステージIII):腫瘍がさらに増大し、周囲のリンパ節への転移の可能性が高いが、遠隔臓器への転移はない。

・Ⅳ期(ステージIV):最初に発生した場所から離れた臓器への転移(遠隔転移)が確認された段階。

例えば肺がんの場合

・Ⅰ期:がんは片側の肺内にとどまり、リンパ節への転移はない状態。

・Ⅱ期:肺内のがんが大きい、または、同側の肺門リンパ節への転移を認める。対側やリンパ節への転移はない。

・Ⅲ期:がんが肺の周りの組織や臓器(横隔膜、胸壁、心臓、大血管、気管、食道など)に広がり、リンパ節にも転移している。

・Ⅳ期:肺の中の別の場所や、骨、脳、肝臓などに遠隔転移があったり、胸水にがん細胞がみられる。

まとめ

いかがだったでしょうか。看護師としてTNM分類を直接評価する機会はないものの、目の前の患者さんの病状を把握するために理解しておくことは非常に重要です。それぞれのがんに応じたTNM分類を理解し、明日からの臨床に活かしていきましょう。

参考

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