終末期リハビリテーション

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終末期リハビリテーション

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終末期リハビリテーションの可能性

リハビリテーションは、「能力低下やその状態を改善し、障害者の社会的統合を達成するための、あらゆる手段を含んでいる。リハビリテーションは障害者が、環境に適応するための訓練を行うばかりでなく、障害者の社会的統合を促す全体として、環境や社会に手を加えることも目的とする。そして、障害者自身・家族・そして彼らの住んでいる地域社会が、リハビリテーションに関するサービスの計画と実行に関わり合わなければならない。」と定義されている。リハビリテーション(Rehabilitation)は、re(再び、戻す)とhabilitation(適した、ふさわしい)から成り立っているが、機能回復だけでなく、「その人らしく生きるために行われる、すべての活動」につながる。



終末期リハビリテーションの特色

 WHOは緩和ケアの定義において「緩和ケアとは対象となった患者および患者家族のQOL改善のための手段である」と述べている。さらに、欧州緩和学会は「QOLを決定できるのは患者自身である」と指摘している。
 終末期リハビリテーションは、機能回復リハビリテーションと同様にADLとQOLという2つのキーワードで構造を示すことができる。しかし、その関係性は機能回復リハビリテーションとは異なる。機能回復リハビリテーションおよび機能維持リハビリテーションは、生命の維持が当然かつ暗黙の前提条件だが、終末期リハビリテーションは生命を脅かされるような疾患に直面している患者および患者家族のQOL改善を意図した手段となる。



自分らしい生活をおくるためのリハビリテーション

終末期は、多くの場合、疾患の末期とも重なり、病態の進行に伴い身体機能の低下は不可避と言える。とらえ方によっては、このような時期にリハビリテーションを行う必要はないのではないか、と思う方もいるだろう。だが、最後まで人間らしく活動し、様々な感情をもって生活を営み、痛みや苦しみを減らすためには可能な範囲で体を動かすことは必要である。また、以前よりも体の可動域が減ってしまうと、関節の痛みや褥瘡などによる新たな苦痛や障害につながることも少なくない。できるだけ人間らしく生活すること、新たな苦痛を回避し、今ある苦痛を最小限に緩和することが終末期リハビリテーションの大きな役割なのである。そして、そういった取り組みをすることで最期まで自分でできることを頑張ろうという気持ちをもち、自分らしい生活ができるのである。
患者の思いや希望の把握はバイタルサインなどの客観的指標だけでは把握できず、患者とのコミュニケーションが重要になってくる。また、このような関わりが「死」を前にした人間が持つ恐れや不安、こうした心の痛みをやわらげる「スピリチュアルケア」につながっていくのである。



参考文献 終末期リハビリテーションのアプローチ P.8~P.10