遺される子供たちへのケア②

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発達段階における死の理解
「遺される子供たちへのケア①」のブログでは、子供がもつ死の概念が年齢によって異なることを解説しました。
今回は、子供の発達段階における死の理解と反応についてお伝えしていきます。
各時期における『死の理解と反応』および『対応方法』について表にまとめました。
遺される子供に必要なケアとは
上記で述べてきたものはあくまでも一般的な死の理解です。
親との関係性や病の経過、病状、他の家族成員との関係性、サポートしてくれる周囲の人々、子供の持っているパーソナリティなどによっても大きく異なります。
遺される子供に必要な関わりや環境は
1.親が亡くなった後も、自分はしっかりと世話をしてもらえる、大切な存在であり続けるということがわかる
2.親の死について事前に説明を受けている
3.自分が知りたいことに耳を傾け、答えてくれる人がいる
4.親が亡くなったのは自分のせいではないとわかる
5.日常の生活や日課を続けていくことができる
6.亡くなった親を思い起こす手立てがある
7.自分の感情を表出してもよいとわかる
が挙げられます。
これらの環境が整えられるためには、遺される配偶者のみならず、医療関係者、親しい親族や友人、学校の先生などが上記を理解して、まさにチームとなってサポートし続ける必要があります。
AYA世代へのケアとして、家族・医療・教育が連携し、遺される子供へのケアをとめることがないよう、つながりを持ち続けることが求められます。
【家族ケア専門士】について
「家族ケア専門士」は、現代の家族観を理解し、患者と等しく家族を尊重する支援者です。
患者だけでなくその家族もケアの対象であることを認識し、家族へのケアの手法や事例を学びます。また、第三者として、家族とのより良い関わり方を考える場を生み出していきます。
家族のかたちが様々であれば、ケアの手法も様々です。病期や疾患ごとの家族ケアをケースに応じて学び、より良い家族支援を模索しましょう。