JTCAセミナー共同シンポジウムを開催しました。|一般社団法人日本終末期ケア協会

JTCAセミナー共同シンポジウムを開催しました。

2021.12.3 イベント

目次

こんにちは!みなさんいかがお過ごしでしょうか。

年の瀬まで、あとひと月と迫った11月23日。

 

日本終末期ケア協会は、終末期ケア専門士約70名を対象にZoomを使用したオンライン上で「JTCAセミナー共同シンポジウム」を開催いたしました。

 

テーマは、「終末期ケア専門士と考える-祈るということ-」

 

講師としてお招きしたのは、

上智大学グリーフケア研究所客員所員 崇禅寺副住職 西岡秀爾先生!

オフィスワンダリングマインド代表  脳科学者   佐藤洋平先生!

NPO法人いのちのケアネットワーク代表      森川和珠先生!

3名の講師をお呼びしたのは、初の試みです。

 

西岡先生と森川先生は日本終末期ケア協会アドバイザーとして、佐藤先生は上級専門士公式テキスト執筆担当として、ご協力いただいております。

 

今回のセミナーは、

・祈りとは何か、なぜ人は祈るのか、について考察する

・病める人の祈りに対して終末期ケア専門士としてできることは何か考える時間となる

これらを目的としています。

 

セミナーの流れは、以下の通りです。

①「祈るということ 僧侶としての視点から」  西岡秀爾先生(約20分)

②「祈るということ 脳科学の視点から」    佐藤洋平先生(約20分)

③「祈るということ グリーフケアの視点から」 森川和珠先生(約20分)

④ 祈りについての対話の時間               (約30分)

 

「祈るということ」について学ぶ

「なぜ人は祈るのか?祈ることに意味はあるのか?」

「祈るということ」について、3名の講師からそれぞれの視点で興味深い講義をしていただきました。

それぞれの講義で得られたキーワードをご紹介します。

 

「祈るということ 僧侶としての視点から」  西岡秀爾先生

・自分を超えた存在、手が届かないものに『祈る』

・祈りは届くと信じたほうがいい

・祈ることそのものが心を溶かす

・日常のなかに無意識に祈りがある

・意思の宣言▶︎祈る ともいわれる

・祈りには感謝や懺悔もある

・祈りはセルフケアにもつながる

 

「祈るということ 脳科学の視点から」    佐藤洋平先生

・トライアンドエラーの経験で人は成熟し、行動がシャープになり、自由に使えるエネルギーがふえる

・経験を通してわたしたちの世界観が創られる

・祈りについての研究、祈る人の変化について解説

・祈る人と祈られる人は1つのシステム

・祈ることは物語を紡ぐこと

 

「祈るということ グリーフケアの視点から」 森川和珠先生

・わたしの中の『いたみ』が相手の『いたみ』と呼応▶︎『いたわり』へ

・かなし:悲し、愛し。届かないほどのいとしさ

・人としての有限性を知るからこそ人は願い、祈る

・やる瀬ない悲しみを他者に受け止められることで呼応がうまれる

・ただ願い、祈る。そんなケアのあり方を

 

祈りについての対話の時間

講義終了後には、セミナーのまとめとして、専門士と講師の対話の時間を設けています。

今回のセミナーでも多くの質問や感想コメントをいただき、専門士と講師の間で共有することができました。

特に、「祈りについて改めて考える良いきっかけとなった、祈りについて多くの気づきを得た」という感想コメントが多く寄せられました。

 

おわりに

いかがだったでしょうか。

「祈り」について、今一度考える良いきっかけとなったのではないでしょうか。

 

イベント終了後、参加者のみなさんにアンケートを実施しました。

ごく一部ですが、終末期ケア専門士のみなさんの感想をご紹介いたします。

 

・日常の小さな出来事や言葉が祈りに通じているんだと思うと、患者さんや家族、スタッフ間でも優しさを持って誠実に接していこうと改めて思いました。

・僧侶、脳科学者、グリーフケア、それぞれの先生のお話は、違った視点からの話なのにちゃんと交わって、心の中と頭の中にしみ込んできた様に感じました。

・とても良い意味で、事前の予想や期待が裏切られてしまいました。勉強になったことは勿論ですが、職業人として大きな癒しを頂きました。

・心の在り方について、立ち止まって考える時間となりました。

・COVID-19により生命の尊さや儚さ、人の温かさや支え合う大切さを目の当たりにした今、みなで「祈り」に関して学び・考える時間は必要不可欠だと思います。終末期ケアに関わる人だけでなく、日本人、そして全世界のこれからを生きる人々にとって。

・本来は最も大切にすべきことなんだろう。エビデンスばかり求められてきたような気がします。

・データの数字などの『理系』的な思考、人の気持ちや考えなど割り切れない『文系』的な思考、終末期ケア専門士は両方を備えたハイブリッドが求められていると思いました。

 

 

今後もこのような共同シンポジウムを開催してほしいとのご希望をたくさんいただきました。

学びの場所は、自分を見つめたり、自分を知ったりする「癒しと再発見」の場であることが大切です。

それこそが、専門職の学びの在り方だと当協会は考えています。

 

今後もさまざまな角度や方法で学びの体験を作っていきたいと思いますので、終末期ケア専門士の皆様のご参加をお待ちしております。