脳と人が亡くなる仕組みについてセミナーを開催しました!
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2023年5月24日
【学びLabo】脳を知ることは武器になる第2弾~人が亡くなる仕組みとは~を開催いたしました。
講師
脳卒中リハビリテーション看護認定看護師
心不全療養指導士
日本終末期ケア協会コアメンバー
訪問看護ステーションここりんく
長濱 雅子先生
今回の講師は、前回の脳を知ることは武器になるシリーズで「わかりやすい!」「伝え方をまねできそう!」と大好評だった長濱雅子先生です。
今回のセミナーでは、人が亡くなるプロセスを多様な角度で解説いただきました!
セミナーの流れは、以下のとおりでした!
・前回の振り返り
・「心臓死」「脳死」「植物状態」の違いを、体の仕組みの視点から知る
・老衰、脳血管障害、心不全、肺炎、腎不全、がんで亡くなる過程について解説
・終末期ケア専門士との対話
セミナーのポイント!
~「生きる」を知ってこそ「最期」を支えることができる~
セミナー中にでてきた重要ポイントを一部紹介します!
・「心臓死」「脳死」「植物状態」の違いのポイントは【脳幹】の機能が残存しているかどうかがカギ
・老衰の診断基準は難しいが、死亡までの経過や契機など総合的な判断。死亡要因としては増加傾向にある
・低血圧が悪い!とかではなく、その人が「生きる」「生活する」に適応できるかどうかの視点が大切
・循環動態だけでなく、呼吸状態も普段の「どう生きているか」を知る大切な情報源。話し方、息遣い、労作のスピードや活動量、眠れている時間、楽な体勢…、その人を知るヒントはたくさんある
・医療者の「その人を知る」姿勢が、「尋問」にならないようにしたい。私たちがしたいのは「対話」。言葉と言葉をやりとりするということ。
・すべての「亡くなる過程」には、「食べること(栄養)」そして「わくわく」がとっても大切。
・自分たちが体の仕組みを知ることで、患者さんや家族に「伝える引き出し」が増えていく。基礎こそ対話の土台となる。
おわりに
受講後のアンケートでは、
・いつも楽しみにしています。講義を受けると自分の考え方や大切にしてきたケアが間違っていなかったんだと勇気をもらっています。
・学んで、引き出しを増やして、伝えて、みんなの笑顔が増えるといいなと思います。自分を振り返り、気づきをもらえる貴重な機会をありがたいと感じています。
・家族と共に目の前の方が、最後まで生き生きと生き抜く事を支えて行けるよう、先生の講義を聴いてそんな看護をしていこうと決めました。ありがとうございました。
といった感想をいただきました。
日本終末期ケア協会では、講義形式はもちろんのこと参加した人が自分の思いや悩みを話すことで明日へのヒントを得られるようなイベントを開催しています。
今後もさまざまな角度や方法から学びの体験を作っていきたいと思います。
終末期ケア専門士の皆さまのご参加をお待ちしております。
【終末期ケア専門士】について
終末期ケアを継続して学ぶ場は決して多くありません。
これからは医療・介護・多分野で『最後まで生きる』を支援する取り組みが必要です。
時代によって変化していく終末期ケア。その中で、変わるものと変わらないもの。終末期ケアにこそ、継続した学びが不可欠です。
「終末期ケア専門士」は臨床ケアにおけるスペシャリストです。
エビデンスに基づいた終末期ケアを学び、全人的ケアの担い手として、臨床での活躍が期待される専門士を目指します。
終末期ケア、緩和ケアのスキルアップを考えている方は、ぜひ受験をご検討ください。