家族支援についてセミナーを開催しました!

2023.6.8 イベント

目次

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2023年3月18日

今回は「家族ストレス対処理論からみた家族支援」と題してJTCAセミナーを開催しました!

講師

日本終末期ケア協会アドバイザー
家族支援専門看護師
中村 剛士 先生

講師は、日本終末期ケア協会アドバイザーで家族支援専門看護師の中村剛士先生です。

今回のセミナーが全5回にわたってお送りしてきました家族支援シリーズ最終回です。

今年度からココリンクに参加された3期生も多く参加されていました!

さて、なぜ今回「ストレス対処理論」に焦点をしぼって企画されたのか、中村さんにお聞きしました。

「家族をシステムとしてとらえるという視点はこのシリーズを通してお伝えしてきました。そのうえで、ストレスという変化が生じた際に、何が危機で、どう家族全体に揺れが生じているのか、まずは出来事を患者家族だけでなく、支援者も認知する必要があります」とのことでした。

また、「理論って難しく感じてしまうけれど、それをみなさんにわかるように、使えるように伝える。それが自分の役割だと感じています」ともお話しされていました。

中村先生による講義

講義前半

前半は、「ストレスと危機」について講義をしていただきました。

キーワード
・ストレスとストレッサー
・危機と家族危機

ストレスとストレッサー

ストレスは必ずしも「悪」ということではなく、「快のストレス」と「不快のストレス」があるということを知りました。

そして、その原因であるストレッサーを乗り越えられない状況の時に「危機」が訪れます。

ただ、「危機」は、「危険と好機の分岐点」という意味もあることを知りました。

人のストレスを「波」に例えると、漂える、飲み込まれない程度の波であれば次への糧にきっとなります。

大波が来た時には、その波を小さくして乗り越えやすくする、または乗り越えるための道具(リソース)をととのえる、という方法があります。

波が来ても乗り越えられるように予測して対策しておく、という視点も必要なのかもしれません。

講義後半

後半は、「家族ストレス対処理論」について講義をしていただきました。

キーワード
・ジェットコースターモデル
・ABCXモデル
・二重ABCXモデル
・理論の家族看護への活用

家族ストレス対処理論

理論に基づくアセスメントの視点を学習しました。

学校では習うことのない理論。臨床経験を積んだからこその新しい理論との出会いです。

少し難しく感じる方もいたと思います。

さて、事例検討で理論をさっそく展開していきましょう。

事前課題ではユニークな回答も!

ここで、事前課題の回答を講師とともに紹介していきます。

事前課題
【事例】
Aさん(60歳代、要介護3)は、長男夫婦(30歳代、共働き)、子供(小学1年生)と同居しています。その他条件省略

①この家族にとってストレス源となるイベントは何でしょう。家族メンバーの誰を中心に発生しているのでしょう。

②家族がこの危機に対処するために、家族内・家族外に『こんな資源があったらいいな』とおもうモノ・コト・ヒトを5つ考えてみましょう。

訪問看護、かかりつけ医、訪問介護、などの社会資源の回答がたくさんでてくるのはさすがです。

そのほかにも、「地域のファミリーサポートをさがしてみる」「学童保育って使えるのかな?」「自分が長男夫婦の立場だったら相談窓口があると助かる」「地域のおせっかいおばさんやおじさんがこんな時代こそ必要かも!」という意見をいただきました!

皆さんのイメージ力とアイデアの量に大変驚きました!ご回答いただいた皆様ありがとうございました!

皆さんからの回答を振り返った後、家族支援専門看護師の中村先生が事例を展開していきます。支援の視点、支援の方策についてお伝えいただきました。

また、家族システム理論についても振り返りの講義をいただきました。

・先入観や固定概念ではなく、システムとして家族を捉えて何に揺れているのか、介入すべきなのかを見極めること

・今後、日本でも家族のカタチはどんどん変わっていく。医療や介護に携わる私たちも「家族とはなにか」「家族だけにとどまらず、この人にとっての距離が最も近い人はだれか」、自分たちの家族論もアップデートしていかないといけない

おわりに

受講後のアンケートでは、

・終末期はご家族の存在なしには語れないと思うので参加が楽しみでした。中村先生の講義は毎回具体的で凄く楽しかったです。

・いつも、とてもわかりやすい講義をありがとうございます!家族ケアについて学びを深める機会となり、講義を聞いた後は、考え方や捉え方がブラッシュアップされているのを感じます。

・家族支援シリーズで学んだことを活かした聴き取りや家族の捉え方を実践していきたいです。

といった感想をいただきました。

日本終末期ケア協会では、講義形式はもちろんのこと参加した人が自分の思いや悩みを話すことで明日へのヒントを得られるようなイベントを開催しています。

今後もさまざまな角度や方法から学びの体験を作っていきたいと思います。

終末期ケア専門士の皆様のご参加をお待ちしております。

 

【終末期ケア専門士】について

「終末期ケア」はもっと自由になれる|日本終末期ケア協会

終末期ケアを継続して学ぶ場は決して多くありません。

これからは医療・介護・多分野で『最後まで生きる』を支援する取り組みが必要です。

時代によって変化していく終末期ケア。その中で、変わるものと変わらないもの。終末期ケアにこそ、継続した学びが不可欠です。

 

「終末期ケア専門士」は臨床ケアにおけるスペシャリストです。

エビデンスに基づいた終末期ケアを学び、全人的ケアの担い手として、臨床での活躍が期待される専門士を目指します。

終末期ケア、緩和ケアのスキルアップを考えている方は、ぜひ受験をご検討ください。

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