腎不全のケアについてセミナーを開催しました!|一般社団法人日本終末期ケア協会

腎不全のケアについてセミナーを開催しました!

2024.1.17 イベント

目次

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「透析のプロに聞きたい!腎不全のケア」セミナーを開催しました

2023年11月29日、学びLabo「透析のプロに聞きたい!腎不全のケア」を開催しました。

講師

医療法人 一陽会 服部病院
透析看護認定看護師 小柴 隆史先生

講義では透析看護の現場で活躍されている先生に、腎不全看護の面白さと奥深さを存分にお伝えしていただきました。

シャント管理や食事管理を始めとする自己管理が多く、薬の調整も必要だったりします。
長い透析歴になると患者さんの信念がしっかりされているので、関わりに悩むこともあります。
患者さんの根底にある、透析治療を受け入れるということの難しさを理解し、聴く力、多職種連携による繋げる力、フィジカルアセスメント力の向上の大切さを学ぶことができるセミナーとなりました。

前半の講義では

慢性腎臓病と患者の背景

腎代替療法の選択

について講義していただきました。

慢性腎臓病の方が身近にいるということを、普段から患者さんに関わっていくときに、常に念頭に置いておきたいと感じました。

また、透析患者さんは透析を本当に受け入れられているのかにも、注意が必要です。
例えば、理由をつけて透析に来ない患者さんは、本当に透析治療が自分の人生の中で優先順位が高いと思っているかどうか、その思いや価値観を理解する必要があると思いました。

後半の講義では

事例をもとにした、実践経験を踏まえた腎不全のケア

について講義していただきました。

腎不全のケアでは、患者さんと社会を「繋げる力」患者さんの思いを「聴く力」を養うことが大切だと感じました。

セルフケアを支援するためには、「どのような生活を送りたいと思っているか」または「どんな生活を送りたくないと思っているか」を知る必要があります。
できることの「強み」とできないことの「弱み」の両方の視点からアセスメントすることを意識すると良いかもしれません。

受講生の皆さまの感想

Aさん

訪問看護をやっていた頃腹膜透析の患者さんと関わることがありましたが、その当時はどのように関わってよいかわからずひたすらケアを行なうのみでした。
その当時このような研修機会があったら、もう少し上手く患者さんにケアできたと思います。
現在特養勤務ですが、透析患者さんの受け入れ希望があってもお断りしているのが現状です。
今後学びを深めて、透析患者さんの受け入れができるような体制が整えばよいと考えています。

Bさん

分かりやすく、聞きやすい講義でした。
「ほんとうはやりたくない」思いを受け止め、 生活の質が向上するよう患者の持つ力を支える。
難しいですが対等な立場で接し話すこと、話をよく聞くことの大切さを改めて感じました。

Cさん

透析患者に対するアプローチを学ぶと同時に、その人の思いや価値観も大事にして寄り添える人になりたいと思いました。
自身の関わりを振り返る貴重な機会となりました。

終わりに

腎不全の患者さんに継続的に関わり、知ろうとすることが透析とともに生きるその人生に寄り添って関わるということにつながるということ。

それには十分なアセスメントを行い、自己効力感を高めるようなケアにつなげていくことがより患者さんが望む人生に近づくこと。

透析治療と生活の調和がとれるようにその人に合わせた柔軟なケアや情報提供を行うことが腎不全のケアの中心になると学ぶことができました。
先生の透析患者さんを見守る優しい目と、深い支援する力があることを感じた講義でした。

 

【終末期ケア専門士】について

「終末期ケア」はもっと自由になれる|日本終末期ケア協会

終末期ケアを継続して学ぶ場は決して多くありません。

これからは医療・介護・多分野で『最後まで生きる』を支援する取り組みが必要です。

時代によって変化していく終末期ケア。その中で、変わるものと変わらないもの。終末期ケアにこそ、継続した学びが不可欠です。

 

「終末期ケア専門士」は臨床ケアにおけるスペシャリストです。

エビデンスに基づいた終末期ケアを学び、全人的ケアの担い手として、臨床での活躍が期待される専門士を目指します。

終末期ケア、緩和ケアのスキルアップを考えている方は、ぜひ受験をご検討ください。

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