日本終末期ケア協会の資格制度について|一般社団法人日本終末期ケア協会

日本終末期ケア協会の資格制度について

2019.10.1 協会情報

目次

終末期ケアの現状

我が国は、世界でもトップレベルの高齢化社会に踏み込んでおり、4人に1人が高齢者という現状を迎えています。また、将来の死亡数は、2039年に167万人とピークを迎えることが予測されます(平成28年度版 厚生労働白書)。
今後の日本では世界に類を見ない「多死社会」に突入し、医療現場・介護現場だけではなく、多くの日本人があらゆる形で『人の死』に直面する時代となってきます。

今後の看取りの場所としての将来推計(2030年時点)では

  • 医療機関:病床数は増加なし
  • 介護施設:現在の2倍を整備(※介護施設は、老健・老人ホーム)
  • 自宅死亡:1.5倍に増加

2030年には、47万人が看取りの場所を失うことになります。

そんな中わが国では、団塊の世代が75歳以上となる2025年に向けて、地域の特性・実情に応じた地域包括ケアシステムを構築する取り組みが進められています

地域包括ケアシステムの構築と問題点

地域包括ケアシステムの構築により、緩和ケアや看取りの場を、病院から介護・福祉施設、在宅へ受け渡していくことが求められており、今後、介護・福祉施設や在宅での看取りの件数はますます増加していきます。
そのため、今後の日本では、在宅や介護施設で終末期ケアを行っているケア従事者やご家族たちが安心して地域での生活を支援できるように「地域の専門アドバイザー」が必須となってきます。

日本終末期ケア協会の資格制度

このような実情に適切に対応するため、当協会では、終末期ケアに携わっており、学びたいという意志のある方々の学びの場として、

『終末期ケア専門士』

エビデンスに基づいたケアの実践をおこない、患者・利用者様の一番近くで「支える人」を養成する

『終末期ケア上級専門士』

組織運営・教育などチームマネジメントにおけるスペシャリスト「育む人」を養成する

『JTCAアドバンスインストラクター』

地域貢献活動で、社会に働きかけるスペシャリスト「伝える人」を養成する
という3つの資格制度を新設しました。

ステップアップ方式の資格試験

ステップアップ方式の資格試験になっており、
『終末期ケア専門士』を取得
↓2年後
『終末期ケア上級専門士』を取得
↓上級専門士取得後
『JTCAアドバンスインストラクター』を取得
という流れで資格取得を目指します

JTCAアドバンスインストラクターを取得された方は、当協会の業務活動や地域からの仕事の受注などを通して活動の場が広がります。

これからは、日本の『終末期』について、業種・地域・立場の垣根を超え、多種多様な視点を持った人々がつながりをもって協働していくことが必要だと私たちは考えます。
その出会いこそ、「看取り」が暮らしに溶け込んだ社会を作る道標になると信じております。